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311緊急シリーズ「福島第一原発事故から6年」   「甲状腺がん多発 − 被曝の影響は本当に無いのか?」前編

東京電力福島第一原発の事故から3月で6年。事故を起こした原発は廃炉作業が進められているが、懸念されているのは、若年層の甲状腺被曝である。原発事故によって放出された放射性ヨウ素は甲状腺に集積し、放射線に感受性の高い若年層ほど甲状腺がんに罹りやすい。予防のための安定ヨウ素剤服用は防災計画に定められていたが、「国会事故調査委員会」の報告書によると、国も福島県知事もこの防護措置をとらなかった。甲状腺検査に対応している福島県の県民健康調査検討委員会(以下、検討委員会)は、県内で小児甲状腺がんが増加していることを認めているものの、「放射線の影響とは考えにくい」としている。なぜそういう判断が下されたのか?その判断は正しいのか?環境ジャーナリストの川崎陽子さんが、2回シリーズで追及する。

撮影日:2013年5月17日  撮影:帯刀良

撮影日:2013年5月  撮影:帯刀良

福島県の小児甲状腺がんについては、第26回「検討委員会」(2017年2月20日)の時点で、次のことがわかっている。

事故当時18歳以下(胎児も含む)の子ども約38万人を対象にした検査により、185人が「甲状腺がんまたは疑いがある」と診断された。そのうち、手術で確定したのは145人(良性腫瘍1例を除く)である。

子どもの甲状腺がんは、日本や欧米で年間100万人中1人ほどしか発症しないとされている。ほとんどの小児科医が経験したことがない甲状腺の小児がんがこれほど多発しても、「検討委員会」が「被ばくの影響とは考えにくい」と評価するのはなぜだろうか。


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